歯科でのレントゲン被ばく量はどのくらい?

歯科でのレントゲン被ばく量はどのくらい?

歯科治療や矯正治療に欠かせないと言っていいのが「レントゲン撮影」です。レントゲン撮影を行うことで虫歯の有無、歯槽骨の量や乳歯、永久歯の数などほぼあらゆる状態が把握できます。しかしレントゲンと聞くと、気になるのが放射線の被ばく量ではないでしょうか。では実際、歯科治療で必要なレントゲン撮影時の放射線被ばく量はどのくらいの量なのでしょうか。

歯科治療で行われるレントゲンの放射線被ばく量はごく微量

結論から言うと、歯科治療で使われるレントゲンの被ばく量は、ごく微量です。

私たちが生活している中で、自然界からの放射線というものが存在しており、その量は1年間で平均1.5~2.4ミリシーベルトと言われています。

歯科治療で、お口全体の撮影を行うパノラマレントゲン撮影の1枚あたりの放射線被ばく量は、約0.03~0.05ミリシーベルト、局部的に撮影するデンタルレントゲン撮影においては約0.01ミリシーベルト、歯科用CT撮影では0.2ミリシーベルトと、自然界に存在する放射線と比べると、非常に微量であることがおわかりいただけると思います。

政府が出している放射線の安全基準値から考えると、安全基準値を超えるには1年間でおよそ2000枚のデンタルレントゲンを撮影することになり、1日で換算すると、1日あたりおよそ5~6枚のレントゲン写真を毎日撮り続けることで、ようやく危険水域に達すると考えられています。いくらなんでも、歯科治療で一年間にこれだけの枚数のレントゲン写真を毎日毎日撮ることは、まずありえません。

またほとんどの歯科医院ではレントゲン撮影時に鉛の入った防護エプロンを着用してレントゲン撮影を行います。重いですが、この防護エプロンを着て撮影すると、被ばく量は1/10となり、ほとんど問題にならない量になります。

歯科治療や矯正治療におけるレントゲン写真の重要性

ご紹介したように、歯科医院で撮影するレントゲン撮影の被ばく量は、ほとんど気にならない程度と考えられています。ここにプラスして防護エプロンを装着することで、より問題やリスクを抑えることができます。

歯科治療や矯正治療では、レントゲン写真なしで治療を進めていくことはまずありえません。レントゲン写真から多くの情報を得ることで、治療内容や治療方針が決定します。特に矯正治療においては、乳歯時代の永久歯の有無や顎の骨の状態、欠損歯や過剰歯の有無など、矯正治療に必要な多くの情報をレントゲン写真から得ることができます。

最近の歯科での設備はより安全で高性能なものが開発、導入されています。皆様に安心して治療を受けていただくために、歯科医院側も常に安全に配慮した環境を整えるようにしていますので、レントゲンに限らず、もし何か疑問があればご質問いただければと思います。

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